耐久性の高さとオシャレな外観から人気のガルバリウム外壁。
軽量なゆえの耐震性の高さにも注目が集まってきています。
そんなガルバリウム外壁で新築を建てたい・リフォームしたいと思っている方も多いと思いますが、デメリットや後悔の声も気になりますよね。
この記事では、ガルバリウム外壁のメリット・デメリットを詳しくご紹介していきます。
▼この記事に書いていること
ガルバリウム外壁の経年劣化についても解説していますので、気になる方はぜひ最後までご覧くださいね。
ガルバリウム外壁とは
ガルバリウム外壁は、窯業系サイディングについで日本の外壁材のシェア2位を誇る金属系サイディングの主たるものです。
鉄(鋼板)を「アルミニウム」「亜鉛」「シリコン」でメッキしたもので、軽量さと耐久性の高さから外壁・屋根材としての需要が高まっています。
素材の半分を占めるアルミニウムには、亜鉛が解けてしまった穴を埋める特徴があります。
これが亜鉛の「犠牲防食作用」と相まって、サビが拡大しにくい効果が期待できるのです。
ガルバリウム外壁は、各メーカーから改良を重ねたさまざまな製品が販売されており、それぞれ機能や価格も異なります。
ガルバリウム外壁で後悔!デメリットは?
ガルバリウム外壁にして後悔したという口コミをまとめました。
①傷や凹みが目立つ
②雨音がうるさい
③色褪せや劣化が起こりやすい
実際、どのようなことで後悔したのかみていきましょう。
①傷や凹みが目立つ
ガルバリウムは金属だから凹みやすい。ペコペコに凹む金属を人がよく通る玄関の入口に使う建築士には注文住宅は依頼するな。引用元:Twitter-@rm86678921
ガルバリウム外壁の凹みについて、夕方改めて見に行ってきて気持ちも凹んだ 引用元:Twitter-@white_hiraya
ガルバリウム外壁は「薄くて軽量なため扱いやすい」というメリットがある一方で、衝撃に弱く凹みやすいというデメリットもあります。
台風の飛来物やボールの当たる衝撃などで凹みやすいことを心得ておきましょう。車庫まわりの壁に用いる場合も要注意です。
心配な方は、鋼板が厚いもの(0.35mm以上)を選ぶ・フラットではない凹凸のあるデザインを選ぶなどの工夫をすると良いでしょう。

今は、断熱材一体型のガルバリウム外壁を採用する家がほとんどです。断熱材が衝撃を和らげる役割を果たしてくれますよ。
②雨音がうるさい
まもなく上陸かというところで風が強くなってガルバリウムの外壁を叩く雨の音が強くなってきました 引用元:Twitter-@nisiigo
ガルバリウム鋼板自体は薄い金属素材のため、振動が伝わりやすいという特徴があります。
そのため、雨音などが響きやすくうるさいという口コミがみられました。
近年のガルバリウム外壁は断熱材とセットで使用されることがほとんどなため、防音対策も同時に叶えられます。
断熱材が入っていないという方は、リフォームの際に検討してみると良いでしょう。

下地に防音材を使用するという方法もありますよ。
③色褪せや劣化が起こりやすい
メンテナンスしないと錆びます 酸性に弱いので海や工場が近くにあると酸性雨で劣化が早いです 水道水でたまに壁を流すと長持ちします 引用元:Twitter-@ryo___des
ガルバリウム外壁は、耐食性に優れたアルミニウムや亜鉛で鉄板がコーティングされているため他の金属素材に比べるとサビに強い性質を持っています。
しかし、傷などがついて表面のコーティングが剥がれてしまうと、雨や外気の影響でそこから赤サビ・白サビが発生してしまう原因になります。
潮風が吹く沿岸部や工場からの排気ガスが多い地域で導入する際は、よく検討しましょう。

フッ素塗料などで耐久性を高めたり、定期的な洗浄を行うことなどで対策もできますよ。
ガルバリウム外壁のメリット
ガルバリウム外壁にはメリットも多くあります。
①おしゃれでカッコいい
②サビに強い
③耐震性に優れる
それぞれ詳しくみていきましょう。
①おしゃれでカッコいい
ガルバリウム鋼板の外壁カッコよいなー全然木造に見えないよね。次新築アパート建てる時は絶対にガルバにする! 引用元:Twitter-@jojo_felicity
スタイリッシュなガルバリウム鋼板の外壁に木目調の玄関戸が合わさり、とても素敵な玄関になりました 引用元:Twitter-@inabahousing
ガルバリウム外壁は、金属特有の質感によりモダンさを演出できます。おしゃれでカッコいいデザインを好む方に人気です。
カラーも豊富で、単色だけでなく木目調・レンガ調などといったデザインも選べます。

木製の玄関・テラスなどとの組み合わせもオシャレさが増して人気ですよ。
②耐震性に優れる
ガルバリウム外壁は、耐震性にも優れています。
外壁材は、軽量であるほど基礎部分などの家屋に負担をかけることが少ないため地震に強くなります。
ガルバリウム外壁は薄さ1~3ミリ程で、外壁材の中でも圧倒的に軽量かつ丈夫です。

地震が多い日本では近年、耐震性の高いガルバリウム外壁を選ぶ人・ガルバリウム外壁に張り替える人が増えていますよ。
③耐熱性に優れる
ガルバリウム外壁は、メッキ層のアルミニウム含有率が高いため耐熱性にも優れています。
日射熱の反射率の高さから、他の外壁では難しいダーク系のカラーも取り入れ可能に。
オシャレでモダンなデザインの実現につながっています。
ガルバリウム外壁は20年後・10年後はどうなる?
ガルバリウム外壁は耐用年数が長いのが特徴ですが、実際どれくらい経年劣化が進んでいくのか気になる人も多いのではないでしょうか?
ガルバリウム外壁の耐用年数は25年~30年。耐用年数とはガルバリウム鋼板の交換目安となる時期のことです。
よって、30年弱で交換が必要になるほどの劣化が進む可能性があると言えます。
耐用年数は、定期的なメンテナンスが前提のため、メンテナンスを怠ればそれだけ劣化は早まるでしょう。
実際の劣化状況のよくある例をみていきます。
【10年後】 黒の外壁の場合 |
色褪せ以外はほぼ問題なし(4~5年目で色あせ) |
---|---|
【20年後】 白の外壁の場合 |
・サビもなく白さを保っている ・風通しが悪い面に換気扇からの汚れや雨だれ ・軒下など雨掛かりのない場所に腐食(黒変)や白サビ ・表面全体がやや黒くくすみ光沢が少なくなる ・ホコリの溜まりやすい場所の腐食 ・異種な金属と接触する部分の電食 ・穴あきが原因の赤サビはなし |
【20年後】 黒の外壁の場合 |
・年数分の汚れの付着やくすみ・色あせあり ・随所で表面剥離が発生(窓まわりに剥離症状が多い) |
基本的に、ガルバリウム外壁は10~15年を目安に塗装メンテナンスが必要ですが、以下のような劣化症状の有無で時期を判断するようにしましょう。
- 目立つ色あせ
- サビ(赤サビ・白サビ)の発生
- 広範囲のキズや凹み
- チョーキング(触ると粉状のものが付着する状態)

劣化状況は、ガルバリウムのグレードや立地状況などによって進行度が変わります。
【Q&A】ガルバリウム外壁のよくある質問
ガルバリウム外壁のよくある質問を3つご紹介。それぞれ詳しく解説していきます。
外壁でガルバリウムの色はどれがいい?
ガルバリウム外壁は、メーカーによって豊富なカラーバリエーションがあり迷ってしまう人もいるでしょう。
色選びの際は、メンテナンス性・耐熱性・周りとの調和などを考慮するのがポイントです。
ブラック
ガルバリウム外壁で最も人気の色はブラック。和洋どちらにも合い、なにより高級感・重厚感を醸し出せます。
「つや消し」タイプなら、より落ち着いた雰囲気になりますよ。
ダークグレー
ブラックだと汚れや色褪せが気になるという人は、ダークグレーやブラウンがおススメ。
汚れが目立ちにくい上、ブラックのカッコよさに近い雰囲気を出せますよ。周囲にも溶け込みやすい色です。
ホワイト
耐熱性を重視するならホワイトなどの淡い色がおススメ。
ホワイトは光を吸収しにくく、熱を蓄えにくい性質があります。
光を吸収しにくいため、色あせしにくいというメリットも。ホワイトは、スタイリッシュで清楚な印象を与えてくれます。
外壁をガルバリウムにする価格はどれくらい?
ガルバリウム鋼板の材料費は1㎡あたり4,000円~6,000円程。
施工にかかる総費用は、材料費だけでなく施工費・人件費なども含まれます。
ガルバリウム外壁リフォームの相場は30坪の一軒家で90万~160万ですが、施工面積・既存の外壁材の種類・ガルバリウムのグレードなどによっても変わってきます。
カバー工法であれば、既存の外装材には何も手を加えないため2割ほど安くなります。
外壁のガルバリウムとサイディングの違いは?
サイディングとは薄い板状の外壁材の総称ですが、「サイディング」とだけ呼ぶ場合は一番流通している窯業系サイディングを指す場合が多いです。
ガルバリウム外壁は金属系サイディングの主たるものです。
▼外壁のガルバリウムとサイディング(窯業系)の違い
ガルバリウム | サイディング(窯業系) | |
---|---|---|
特徴 | ・金属鋼板をアルミ・亜鉛 ・シリコンでメッキしたもの |
・セメントと木材繊維を窯で 高熱処理し薄く加工したもの |
メリット | ・軽量で耐震性が高い ・遮熱性が高い |
・豊富なデザインから選べる ・価格が安い |
デメリット | ・傷・凹みが目だつ | ・熱がこもりやすい |
まとめ
ガルバリウム外壁のデメリット・メリットをまとめました。
デメリット | メリット |
---|---|
・傷や凹みが目立つ ・雨音がうるさい ・色褪せや劣化が起こりやすい |
・おしゃれでカッコいい ・サビに強い ・耐震性に優れる |
ガルバリウム外壁のデメリットは、グレードを上げたり定期的にメンテナンスを行っていくことで予防できるものもあります。
選ぶ色によっても性能やメンテナンス性が変わってきますので、見た目だけにとらわれずさまざまな角度から検討されることをおススメします。
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